T太郎です
2023は卯年。
引き続き、ウサギの話…
『卯(うさぎ)』は、建築用語にもいたりします。
「卯建:うだつ(ち)」という言葉、ご存知ですか?
近世の町屋や商家の建築で、
屋根の両側に付けられる
「屋根付きの仕切り壁」のようなものをいいます。
「卯建」という名称は、
建物の両側に「卯」の字に張り出しているからとか。
そもそもは隣家との間の「防火壁」として作られたものでした。
それがだんだん変化して、江戸時代中期ごろには
装飾としての意味合いが強くなり、
とくに商家の屋根などに、豪華な「うだつ」が
競って建てられるようになったそうです。
豪華な「うだつ」を作るのは、それなりの費用がかかるため、
その費用がない=『うだつの上がらない』
という言葉が生まれ、
「経済的にゆとりのない、さえない」状態を意味するようになった、といわれています。
また、2階の屋根に押さえつけられている様子から
上に行けない=出世しない→『うだつが上がらない』
とか、語源は諸説あるようですが・・・
できれば言われたくない
パンチの効いた言葉ですよね~〜
現代の住宅ではあまり見なくなった「うだつ」ですが、
言葉としては今でも現役って、面白いですね!
近場では、埼玉県川越市でも「うだつ」が見られます。
「うだつ」を誇る町並みを保存し、
「日本の道100選」にも選ばれている徳島県美馬市